アパマンショップ鷺沼店
コロナ禍中の賃貸需要の状況について
正直に申しまして、今年の2月から5月にかけての停滞度合いは大変でした。予定していた転勤や採用などが中止・延期になったりして引っ越しが見送りになったり、せっかくお部屋が決まっても移動制限がかかってすぐに引っ越しできないといったことが起きていました。私たちも手洗い、うがい、換気に勤めたり、ご案内は現地待ち合わせでお願いしたりとした対応をしております。
6月に入り、規制が緩んだことで見合わせになっていた引っ越し需要が動き始めたのか、例年の6月7月に比べればお探しの方は多いのかなといった感じです。とはいえ通常の春先シーズンのようにすべての物件が等しく需要が高まるということではなく、なんとなく偏った需要が見られます。
需要:家賃を圧縮したい
コロナ禍の状況下で仕事が不安定になり収入が減ってしまったため、今住んでいるところよりも安い物件に移って家賃を圧縮したい、というご相談がちらほらあります。
そうですよね。
今は多少の貯えがあるとしても、家賃は毎月のことですので、収入が減ってしまうと不釣り合いな家賃を払い続けるのは大変ですし、今後のことを考えたら不安になってしまうでしょう。
このような相談も喜んでお手伝いさせていただきますが、その際に大切なのが損益分岐点をちゃんと考えること。
それっぽい言葉を使ってみましたが、要は、契約にかかる費用と圧縮できて生まれた家賃の差額を計算して、ちゃんと引っ越したメリットがある物件を選ぶことです。
例えば、いま10万円の物件に住んでいて8万円の物件に引っ越します。月々2万円浮くからお得じゃん! …という単純な話にはならないんですね。
お部屋の契約には敷金や礼金、仲介手数料など契約にまとまった費用が掛かります。
仮に上記物件を契約するのにかかる一般的な費用は、家賃を除いて、礼金・敷金・仲介手数料・保険料・保証会社利用料・鍵交換費などが掛かります。単純に礼金、敷金、仲介手数料がそれぞれ賃料の1ヶ月分だとして×3なので3ヶ月分。初回保証料の相場が賃料等の50%として3.5ヶ月分。さらに保険料と鍵交換費を1.5万円ずつだとすると、31万円が必要です。
31万円の元を取るのに月々2万円だと15.5ヶ月必要なので、16か月目(1年4か月目)からやっと引っ越してよかったねというメリットが生まれます。
確かにこのコロナの問題は1年2年としばらくは時間がかかりそうですが、こういった計算をちゃんとやって、果たしてその物件に引っ越すことが正解なのかどうかを慎重に検討することをお勧めいたします。
需要:在宅勤務が増えた
書斎スペースがほしい
お勤めの会社で在宅勤務の割合が増えたため、家の中に静かに仕事に集中できるスペースがほしいという方が増えました。
セカンドハウスとして使いたい
同じ理由で、今住んでいるところの近くに新たに安いお部屋を借りて、そこを作業スペースとして使いたいという方もいます。
どちらの場合もインターネットを導入できること、エアコンを設置できることが重要なファクターとなりますので、今後大家さんとしては無料インターネットプランの導入、各室にエアコン設置(または設置できるように電源・ダクト穴を整備する)といったテコ入れが空室対策として高い効果を生むのではと考えます。
先行きが不透明な状況ですがお部屋探しの需要は確実にあります。
皆さま置かれた状況はまちまちですので、それぞれに見合ったご提案を心がけてまいりたいと思います。
関連した記事を読む
- 2023/02/07
- 2022/12/19
- 2022/09/04
- 2022/04/19